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アクティブラーニング 具体例の紹介-教育上の取り組み|石川県立大学

石川県立大学 > 教育上の取り組み > アクティブラーニング 具体例の紹介

アクティブラーニング 具体例の紹介

1. 大人数クラスでのアクティブラーニングへの取り組み

コンセプテスト問題の例

コンセプテスト問題の例

小椋賢治教授(食品科学科)

アクティブラーニングの方法としては、グループワーク、プレゼンテーション、体験学習などが挙げられます。いずれも少人数クラスでは実行可能ですが、100名を超えるような大人数クラスでは一方通行の講義型式をとらざるを得ないと、一般的には思われています。私は、一年次向け教養教育科目「有機化学概論」(履修登録者141名)でアクティブラーニングに取り組んでいます。

私が導入したのは、ハーバード大のマズール教授が考案した「ピアインストラクション」です。この方法は、あるトピックについて短い講義をおこない、その後、コンセプテストという多肢選択問題を出題します。学生はクリッカー(小型投票端末)を使って回答を送信し、その結果はリアルタイムで集計されてスクリーンに投影されます。この時点では教員は正答を教えません。学生は集計結果を見ながら、なぜその選択肢を選んだのか、隣席の学生とディスカッションします。そして、同じ問題で二回目の投票をおこない、正答率が上昇すれば、ディスカッションの効果があったことになります。最後に、教員が解説します。

ピアインストラクション型式の授業

ピアインストラクション型式の授業を実施して、学生にアンケートをとりました。「参加型の授業で楽しい」「みんなの回答がリアルタイムでわかっておもしろい」「眠くならない」といった意見が多く、概ね好評なのですが、「予習してないとついていけない」という声もありました。今後は、大人数クラスでのアクティブラーニングをさらに磨いていきたいと思います。

2. ロイロノート・スクールを用いたグループワーク

ロイロノートで作ったプレゼン画面

ロイロノートで作ったプレゼン画面

田村恵理講師(教養教育センター)

二年次向け選択科目「実用英語IB」(履修登録者29名)では、タブレットコンピュータ向けの学校授業支援アプリ「ロイロノート・スクール」を活用する事で、アクティブラーニングに取り組んでいます。情報通信技術を使って学生の創造性を活かした授業をしたいという思いに、今年度後期より学内の一部区域に無線LAN環境の整備がされた事が後押しとなり、この取組みが始まりました。

ロイロノート・スクールを使うと、タブレットコンピュータ上で写真、動画、テキスト、Web画面等をカードにし、複数のカードをつないだプレゼンテーションが簡単に作成できます。実用英語IBでは、英国探偵小説シャーロック・ホームズシリーズ作品の要約版を英語で読んでいます。この授業のグループワーク活動として、ロイロノート・スクールを使ったショートムービー制作を行いました。

ショートムービー撮影の様子

ショートムービー撮影の様子

具体的な活動としては、履修者は3~4名のグループに分かれ、ホームズストーリーの英語セリフ劇を演じた動画をロイロノート・スクールで撮影します。そしてこの動画に字幕や絵等を加えて編集します。最後に、各グループの作品をクラス全体で評価し合うショートムービーコンテストを行いました。

教員も学生もこのアプリの操作をしたのは初めてで慣れない部分もありましたが、斬新なショートムービーが何作も出来上がりました。無線LAN環境とタブレットコンピュータを活用したグループワークを今後も授業に取り入れて行くつもりです。

3. コンセプトマップを用いた知識構造化への取り組み

コンセプトマップの作成例

コンセプトマップの作成例

コンセプトマップを用いた知識構造化への取り組み

東村泰希助教(食品科学科)

 私は、二年次向け専門固有科目「生物化学I」でアクティブラーニングに取り組んでいます。導入した方法は「コンセプトマップの作成」です。科目の性質上、講義や教科書を通して膨大な情報を伝えることになりますが、これら新しい情報は断片化されたままです。一方、学習者の脳内にはこれまでに勉強や経験に基づいた「認知構造」が存在しています。講義で得た新しい情報を既存の認知構造に組み込み関連づける必要があります。これを「新たな知識の構造化」といいます。コンセプトマップは「知識の構造化」に役立つアクティブラーニング手法の一つです。具体的には、現象や事物をあらわす「概念ラベル」同士を、規則性やルール「リンクワード」で結びつける作業となります。二つ以上の概念ラベルがリンクワードで結び付けられた状態を「命題」といいます。命題が多くなればなるほど、図は複雑に展開していくことになり、概念同士の関係性を一枚の紙の上にあたかも地図のように可視化することができます(コンセプトマップ)。

 私は、講義の最終回で「コンセプトマップ作成」を実施しました。これまでの講義で伝えた情報をピックアップして「概念ラベル」として提示し、各自でコンセプトマップを作成してもらいました。その後、6~8人程度のグループに分け、それぞれが作成したコンセプトマップを持ち寄り、ディスカッションします。その後、グループとしてのコンセプトマップを完成させ、グループ毎に発表してもらいました。完成度はグループ間で差はあるものの、中には他科目の情報と上手く結び付けることで、生物化学Iでの内容を体系的に理解するような発表もありました。履修者達は他グループの発表を熱心に聴いており、結果として、クラス全体としての理解度の底上げに繋がったのではないかと考えています。


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